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魔女の一撃

「ハ~~~、クション!」
仕事パソコンと対面中、悪夢の瞬間が訪れ、僕は先週木曜日午後に撃沈されてしまった。
2年半ぶりの「魔女の一撃」のアタックであった。別名、ギックリ腰とも言う。
腰に100万ボルトの電気ショック状態で、そのうちジワジワと滲み出てくる冷や汗。
これはもう帰宅して安静にするしかないと即決して、ベッドでアイシングしながら休む。

日曜日も大好きなQPに乗ることもできず、ちょっとリハビリがてらに以前から欲しかったCDを買いに恐る恐る出掛けてみる。意外と今回は重症ではないかも。と自分に言い聞かせながらも慎重な足どりは、端から見ているときっと滑稽だったに違いない。

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上原ひろみ「Time Control」
時間という哲学的でありながら生活に密着したテーマを、とてもアグレッシブなジャズピアノで演奏されている。彼女のパワフルで繊細な感性がダイレクトに音楽に表現され、曲のひとこと解説を目に通してから、目をつぶって鑑賞してみるととてもその主題を頭の中でイメージしやすい。そしてピアノ、ギター、ドラム、ベースの複雑に絡み合ったセッションも見事だ。ジャズというジャンルを超越して、プログレッシブな印象さえ受けたのは私だけであろうか?。アドリブではなく上原自らが各パートを全て五線におこし、スタジオで音を合せながら再アレンジでまとめあげた力作アルバムなのである。

あなたにとって「時間」とは?
Time Contorol できていますか? それとも Controled by Time?

「魔女の一撃」も「天使の一音」で癒されつつ、またいつものように今週が始まってしまった。
[ 2007/06/18 14:43 ] 音楽・映画 | TB(0) | CM(24)

音遊人/上原ひろみ

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箱根仙石原を疾走中

日曜日ちょっと箱根までQPと共にドライブを楽しみ、心地よい気分で夜を迎えた。
たまたま「みゅーじん/音遊人」というTVプログラムにチャンネルが合った。
ジャズ・ピアニストの上原ひろみさんがきのうの音遊人だった。

番組は彼女の音楽環境を追っていくことになるが、故郷の浜松そして通っていた北高に向かう。実は私も同じ高校出身なのだが、カメラがどんどん北高に入っていくものだから思わず見入ってしまったわけだ。校門あたりはそんなに雰囲気が変わってなかったが、中はもう別世界。それもそのはず、卒業から30年近くも時は流れてしまっている。
驚いたのは大きなホール。といってももちろん音楽専用ではないが、ちょっとした集まることのできる多目的なホールになっていて、片隅にグランドピアノが1台おかれている。在学中、上原ひろみさんは昼休みになるとピアノを弾いて、まわりには友達がいっぱい集まって注目されていたいう。ちょうどこの日も、何も知らされていない現役北高生がまわりのギャラリーから、彼女のちょっとした演奏に聞き入っていた。サプライズの演奏後、良く買っていた校内のパン売り場に。その瞬間ドキッとした。というのはもしかしたら、あのパンを売っていた売店のおばちゃんが出てくるのかなと思ったからだ。
時は流れていた!。売店はもうなくなっているのだろうか、彼女は自販機の前で懐かしがってパンをひとつ買う。あの時のおばちゃんは今でも元気なのだろうか?。あの笑顔や元気な声まで昨日のことのように浮かんでくる。僕は高校の時からひとり暮らしをしていたこともあり、よ~くパン屋のおばちゃんにお世話になっていた思い出が蘇る。

僕達の時代にはなかった素晴らしい環境ができていることをとても羨ましく思った。昔から自由な校風の高校であったが、もっともっと自らを自由の身にして世界に飛び立っていってもらいたいものだ。パワ-全開ながらも自問自答しつつ、一歩一歩前進する彼女の姿を見ていたら、いつのまにかパワーを分けてもらった気分になる自分がいた。

[ 2007/05/21 11:52 ] 音楽・映画 | TB(0) | CM(12)

映画2題:マイ・アーキテクト/バベットの晩餐会

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ルイス・カーン

建国記念の日、久しぶりに渋谷に映画を観に出かける。
映画館は建築家・北山恒氏設計の出来たて渋谷シネマコンプレックスQ-AX。
(円山町なので東急本店通りからのアプローチをお薦めする。)

 ■「マイ・アーキテクト - ルイス・カーンを探して」    
    第76回アカデミー賞ノミネート作品

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バングラディシュ国会議事堂

建築に携わる者であれば誰もが知っている建築の巨匠「ルイス・カーン」。
その愛人との間にできた息子ナサニエル・カーンが、11歳の時死別した父の生き方を追うドキュメンタリー・ヒューマン映画である。

1974年3月、ペンシルヴェニア駅で一人の男性の死体が発見される。パスポートの住所などが消されており安置所に3日間も放置される。世間は後になって新聞でそれがルイス・カーンであることを知る。
カーンの死、カーンの生き方、カーンの建築、カーンの人間関係を、この映画監督でもある息子が記憶と取材を続けながら明らかにしていく。
正妻の他に2人の愛人を有しそれぞれに子供を設けた。カーンの事務所スタッフの家庭はみな多くが、その純粋な建築追求の犠牲となっていく。ユダヤ人としてのプライド、建築家としてのプライドを最後まで全うする人生を送る。建築作品の単なる紹介作品ではなく、カーンを中心とした人間模様から写し出された建築が非常に興味深いものになっている。
その建築家の残した建築にその魂を見出せないわけがない。光・建築・精神の絡み合った見事な結晶はこれからも多くの建築家や人々の心に残っていくことだろう。
建築への希望を与えてくれる貴重な作品のひとつになることだろう。

ルイス・カーンの素材への敬意と賛美(ペンシルバニア大学での講評会にて)をひとつ紹介しておこう。カーンが煉瓦に問いかける。
「君は何になりたい?」
すると煉瓦は、
「アーチになりたい!」 
カーンは、
「アーチは金がかかるから、コンクリートのまぐさでやるけどいいか?」
煉瓦は、
「アーチがいい」
という。

http://www.myarchitect.jp/



日曜日はこれまた久しぶりにレンタルDVDを借りて自宅鑑賞。
先週、建築家の椎名英三さんがポルシェに乗って、わが事務所に遊びに来られた。その楽しい会話の中で「芸術家たるもの、観ておかなくてはならない作品」とお薦めだったのがこの映画。

 ■「バベットの晩餐会」
    1987年のデンマーク映画作品
    1987年アカデミー賞優秀外国映画賞。

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小ささな漁村で11人の静寂な時間が流れていく。
2人の姉妹、そして訳あってメイドとなったバベット。
数少ない村への訪問者とその姉妹、村の住人、そしてバベットたちが、時間軸と空間軸の中で交錯していく。
「貧しい芸術家はいません」
というバベットの言葉。(このあといろいろと重要な言葉が続くがあえて割愛。映画でご堪能あれ!)
人生を豊かにする術(すべ)、自分自身が生きていく上での身のおき方、演出する術、また前述がまわりの人たちを幸せにしていく有り様が、最後のシーンで凝縮され映し出される。
音楽家パパン、将軍ローレンスの言葉も聞き逃してはならない。
晩餐会シーンも素晴らしいが、その表現されているものに感動するだけでなく、奥に秘められたメッセージの重さを噛み締めて味わいたい作品である。
[ 2006/02/13 14:48 ] 音楽・映画 | TB(0) | CM(10)