
富士スピードウェイで目の当たりにしたF1・Ferrari (3/22・TMFにて)
先月はじめてF1マシーン、しかも真紅のFerrari2台がFSWで走行するのを目の当たりにしました。しかもコースの内側ピットからです。Ferrari特有の高音域のサウンドは今も頭の中でキ〜ンと響いています。またあの1.5kmのストレートでの350キロのスピードをこの目で確認できたのは私にとっても大きな喜びとなりました。
さて来月「F1疾走するデザイン」という展覧会が初台の東京オペラシティアートギャラリー
(●)で開催されます。
これに先だって、親友の建築家から招待券をいただいたのですが、その親友TT氏が展示デザインを手掛けております。
TT氏はポルトガルの世界的建築家Alvaro Siza氏のもとで建築設計に携わり、帰国後はRenzo Piano氏の設計した「関西国際空港」の現場で設計監理をチーフとして携わり、その後も谷口吉生氏の設計のニューヨーク近代美術館新館MoMAの設計・監理を手掛けておりました。その彼のデザインした今回の展示はとても楽しみです!

さてF1の世界。毎年マシーンのレギュレーション
(●)や走行ルールが厳しくなる中、負けじとテクノロジーはその規制を乗り越え、サーキット走行におけるラップタイムは必ずコンマ何秒かでも短縮更新されます。それは私などの素人から見てもイタチゴッコのようで、その行き着く最終地点さえ見えないほどの、人間の叡智を感じざるを得ません。
今年もレギュレーション改正がありましたが、F1マシーンと人間の密接な関係が見直されてきた印象があります。今までのテクノロジー優先の最強マシーンが必ず勝利するのでは面白くないのも現実。優秀な22人のF1パイロットたちが、人間が限られたテクノロジーを駆使してレースを展開するのも非常に面白いと思ってます。
要は人間とテクノロジーの「バランス」が大切。
F1の世界の面白さを左右するのもこの「バランス」なんですよね!
とはいうものの、マシーンのデザインには毎年非常に興味あるところですが、実際のF1ワールドにおけるそのデザインの歴史の変遷、これから進んでいく未来への展望などを感じることができれば、この展覧会も成功することでしょう!
まずはTT氏の展示デザインを堪能してきたいと思ってます。どんな風になっているか、スタートのレッドシグナルが消える瞬間のように気持ちが高ぶります!(笑)

ジュール・ヴェルヌの「地底旅行」(1864年)というSF古典の名作をご存じでしょうか?。私も数年前に読んだのですが、地球の中心をめざした旅の世界に巻き込まれ、まさに自分までもが旅行者の一員になって錯覚になったことを思い起こします。ヴェルヌの驚異的な想像力による旅行記は、16世紀アイスランドの錬金術師が残した謎の古文書に導かれ、鉱物学の世界的権威リデンブロック教授が死火山の噴火口から入るところから始まりますが、地球の誕生期からの神秘な地底世界を見事に描き出しています。

企画展エントランス
さて現在お台場の
日本科学未来館(館長;毛利衛)で開催されている企画展「地下展(UNDERGROUND)」に行って参りました。なかなか難しそうなテーマの企画展と思いきや、地球地底の世界に広がる数知れないテ−マが満載でした。
まず会場の展示構成の面白さが目に飛び込んできます。地球内部を表現したのでしょう、6500個の白い発砲スチロールのキューブだけで出来上がってます。展示品もその上や中に組込まれ、文字なんかも発砲スチロールの中に組込まれた照明で浮き上がって見えたりします。両側に迫り出す壁や、穴蔵をイメージされた空間がうまくできあがってました。展覧会後は建築の断熱材として再利用されるそうで、まさに地球に優しい企画展でもあります。

展示全景。白く見えるのが発砲スチロールです(日本科学未来館)
展示内容は高度なもので、小さなお子さんには難しいでしょうが(でもいっぱいいましたけど)、石油のできる工程や、地底の生物世界や鉱物世界など、なかなか知ることのできない世界を学習することができましたね。地球中心の内核物質の重さも、水やマントルなどと同じ容積で手に持って比較体験できるのですが、内核物質の比重には驚愕です!。途中15分程の学芸員による地底旅行解説ガイドなどあり「地磁気」というテーマでわかりやすく説明など聞き入ってました。
そんなに大きな企画展ではありませんでしたが、地球に対する理解と未来への地球環境への取り組みなどを考えさせられた「地下展(UNDERGROUND)」でした。

パンフレットに記されたコンテンツ
神話や小説、哲学など空想豊かに語られてきた「地下世界」。あなたもちょっと覗いて見ると何か発見があるかもしれませんよ!。46億年という地球の時間に比べれば、私たちの生きている時間なんてほんの微々たるもの。でも地球上でのその微々たる時間の集積が、これからの地球にまさに影響を及ぼしているのも事実です。しかも地球の年齢に比較して、何十年という超短期間で地球環境を変えてしまう地球生物・人間のエゴ。
といいつつ排気ガスを4本のマフラーから吐きながら、霧に包まれたベイブリッジを渡っていくエゴな私でした。反省‥‥‥

エントランスより上方をのぞみます

逆に上から見下ろしてみます

企画映画の予約券をもらうための長い列です

目の前には著名建築家による集合住宅群

外観。地下駐車場に入り切れないクルマの長蛇の列

せっかくなのでお土産を。アイスクリームの宇宙食です

中身を開けてみるとこんな感じ。シャマルも興味津々

ちょっと嬉しいお便りをいただきました。
昨年完成しました
「名古屋の家」で小さなコンサートが開かれたのです。
設計打合せの段階より、人をたくさんご招待したい、音楽のコンサートなどを楽しみたいというご要望にお答えして、1階には大きな吹抜けのあるリビングを作りました。
コンサートは初めてですが、多くのご友人たちが集い、ピアノ・ヴァイオリン・フルートの三重奏でクラシックなどを2時間近く楽しまれたようです。
吹抜け空間が三重奏の音に膨らみをもたせ、とても音が良かったこと、2階の息子さんの書斎コーナーがホールの2階バルコニー席に変身したこと、招待された方々からこのコンサートを定例会にしてほしい要望が上がったことなど興味あるお話を後日、お嬢さんから電話で伺いました。
ちなみに会費は1000円。ケーキ・コーヒーなどをご夫妻が用意されたとのことです。

「家」は生活を楽しむ「場」であると同時に、いろいろな夢を実現する「場」であるということを、あらためて認識させていただいた心暖まるお話でした。
ご夫妻の次の夢はここで「落語」をみんなで楽しむことだそうです。

最後にお嬢さんのこの日のブログを載せて(了承済み)おきます。
3連休の初日、長年 母の夢だった、
『新築での実家でホームコンサートを実施』
26人のお友達が集まり、昔話に花を咲かせながら
ワイワイ・・ワイワイ・・
と、ケーキ&コーヒーを楽しみながらの
父&母の理想のコンサートになった様です。
バイオリン&フルート&ピアノのトリオに
皆 うっとり・・
吹き抜けが本領発揮してました。
騒がないかと心配していた娘も、
生演奏にじ〜っと耳を傾け、関心を持っていたよう
ホッ〜

(写真提供:お嬢さん)

Tipo 26BMM again with Ernesto Maserati and Bocaonin Borzacchini in the 1929 Mille Miglia
(The Maserati RACE Car Gallery)1929年、 Mille MigliaでのMaseratiはTipo 26BMM を疾走させていた時代です。
その前年1928年、ひとりの建築家がデザインした自動車があります。
その名は「Maximum(マキシマム)」
建築家が、自動車を新しい時代のシンボルのひとつとして、特別な意味を持ってデザインしたものでした。建築へのアクセス手段、もっと大きくは都市計画においての利用価値を念頭において構想されたものです。

Voiture Minimum “Maximum”1928
その建築家の名前は「Le Corbusier(ル・コルビュジェ)」
20世紀を代表する建築の巨匠。近代建築の五つの原則「ピロティ・屋上庭園・自由な平面・水平に連続した窓・自由な立面」を提唱・実践した人でもあります。
私は未だに、ル・コルビュジェの作品集や、建築を語る彼の機関銃のような話し掛ける姿をヴィデオで見ると、元気・勇気付けられるといった感じになるものです。

Le Corbusier
さて話は「Maximum」
どことなくシトロエン2CVにその面影を見ることができると思いませんか。実はこの2CV、デザインがMaximumの影響を受けていると指摘されているんです。今でも2CVを見かけることはたまにありますが、当初から屋根はキャンバス製が標準でした。2CVの20年前にデザインされたMaximumもキャンバス・トップです。
もうひとつ注目すべきはMaximumのリア・エンジン。一番最初のリア・エンジン搭載のクルマって何でしょうね?

Citroen 2CV(1948-1990)designed by Flaminio Bertoni

Maximumのスケッチ
正式にはフランス語で「Voiture Minimum “Maximum”」
最小限のボディーで最大限の使用価値を持つ「最大効率車」がコンセプトなのです。
ということで現在六本木の52階、
森ミュージアムで開催されています
「ル・コルビュジェ 建築とアート、その創造の軌跡」展
が開催されています。
実際はル・コルビュジェのピュリズム絵画、そして建築図面・模型、ヴィデオなど今までにない充実した展覧会です。特に原寸で作られた集合住宅(ユニテ・ダビダシオン)などは圧巻です。どんなに早くみても2時間はかかります。ぜひ一度六本木ヒルズ族の気分で上から東京という過密都市を再確認するのを兼ねて出掛けられるのもイイと思いますよ。
ちなみにル・コルビュジェの建築作品は日本でひとつだけ見ることができます。上野の「国立西洋美術館」です。
僕はもう一度この展覧会には足を運ぼうと思っております。9/24まで開催されています!

カタログ

画家としてのル・コルビュジェ
横須賀美術館目の前は日本における航海の難所とされる浦賀水道。ひっきりなしに大型のタンカーやフェりー、そしてプレジャーボートが右から左からひっきりなしに行き交っている。
そんな海と対峙して、先月オープンしたばかりの山本理顕設計の「横須賀美術館」は建っている。
美術館は緩い丘の上にあり、正面には海、残りの三方は山に囲まれている。ゆっくりと広い芝庭を横目にアプローチする。低く押さえられた建築は宝石箱のようなガラス建築。ガラスの中の、孔のあいた薄膜で包まれた空間が展示スペースとなっている。展示の空間もメリハリが効いていてなかなかいい感じ。

ロケーション(美術館HPより)

アプローチを振返るとそこは海。浦賀水道
そんな中でオープン記念企画展
「生きる展」が開催されている。9人のア−ティスト達が自分の感性で「生きる」について表現している。どれも現代アートでその表現方法がユニークであった。途中から前をいくおばあちゃん2人の作品批評が面白くて、あとをついていった。「あ゛〜、なんだい、これは!」「ひゃ〜こりゃ、気持ち悪いねぇ〜!」「これはファスナーかい?」とか言いつつ作品にさわってしまう始末。でも何かを感じとって帰ったことだろう。(笑)
この美術館、観音崎がすぐ近くということもあって、ヴィジタ−が様々だ。前述したお年寄りなども多い、カップルも多い、建築系の人?も多い、子連れのファミリーも多い。いろんな人たちがいろんな芸術に触れあうのはいいことだ。
テラスでランチをしているとピヨピヨと一定リズムの音がする。すると麦わら帽子をかぶった青いプラスチックバケツをぶら下げた両親が子供の手を引いている。その子供のサンダルからあの音がするではないか。そのままファミリーは美術館の中へと消えてゆく。展示室でもピヨピヨと音を鳴り響かせていたのだろうか?

美術館エントランスホール。館内撮影許可をいただけなかったので館外からの撮影
ガラス屋根を通して柔らかな自然光がはいってくる天井の丸い孔
さてこの美術館、車をパーキングに入れた瞬間からどうもしっくりこない気持ちを最後まで拭い去ることができなかった。いったい何だろう?。
■ひとつはアプローチ動線。海からまっすぐ美術館にのぼっていく感じはとてもいい。でも入口が判らない!。しかもレストランの真ん前を通らなくてはいけないのだ。美術館でアートを観賞する前に、ペペロンチーノの香りを嗅いでからアプロ−チするのはいかがなものか?。

レストランの前を通って美術館にアプローチ。右手が美術館エントランス

この状態でエントランスを認識するのは至難の技。人の流れについてゆくしかない?
■もうひとつ、丘を利用しているので駐車場は地下にある。私としてはこの暑い時期、とても地下パーキングはありがたい。しかしまたもや葉山の
美術館と同じく駐車券が取りにくい。しかも駐車スペ−ス1台分の巾が狭くドアパンチが恐い!。どうもこのあたりから私のしっくり感が狂っていったようだ。
■もうひとつ、これが一番の問題だが、どうも運営ソフトと建築ハードの噛み合いが良くないのだ。せっかくの山本理顕氏のすばらしい建築空間が運営でうまく活用されていない印象を受けた。受付の後ろの雑然とした汚さ。そこまでしなくてもいいだろうと思うくらい無造作に置かれた案内サインボード。アート鑑賞どころではないくらい私の気は散ってしまう。運営母体の問題か館長の意識レベルの問題なのか?。

レストランではゆったりと(できるのだが‥‥)
■最後はやっぱりレストラン。あれだけのローケーションに恵まれていれば美術館と分離されていても運営が成り立つはずだ。ホスピタリティーはイマイチ。せっかく独立してお食事だけでも楽しめるようになっている計画。もっといいおもてなしで運営していけば、昼夜問わずヴィジターが増えること間違いないと思う。夕景の浦賀水道を通り通り過ぎてゆく客船などを目の前にして、美味しいワインとイタリアンをいただけたらどんなにロマンチックなことだろう。
まだ駆け出しの美術館であったが、その恵まれた環境、建築を活かしつつ、いつまでもヴィジターに親しまれる美術館に成長していく姿をこれからも見守っていきたい。
いろいろクリティカルに書いたが、美術館への熱いエールと思っていただければ幸いである。

展望室からの眺め。ガラスの屋根から続く浦賀水道。建築家の意図がわかりやすい!

美術館別棟として
「谷内六郎館」がある。文藝春秋の表紙でもお馴染みの画家。
この美術館のそばにアトリエを構え創作活動をしていた。とても好感の持てる作品がいっぱい!

世の中いろんな学問があるもんだ。
ひとむかし前、『トマソン』という言葉が流行ったのを覚えていらっしゃるだろうか?
「不動産に付着していて、美しく保存されている無用の長物。創作意図の存在しない、視る側による芸術作品」と定義している。
その昔、読売ジャイアンツにとって無用の長物だった、打てない助っ人外国人・トマソン選手がこの言葉の語源になっている。前衛芸術家の赤瀬川原平が「街の中で発見」することが発端になったのだが、建築史家・藤森照信、博物学者・荒俣宏、南伸坊らとともに『路上観察学会』なる学問を創設するにいたった。
さてこの展覧会『藤森建築と路上観察』、初台の東京オペラシティーアートギャラリーで第10回ヴェネチア・ヴィエンナ−レ建築展帰国展として開催されている。
藤森照信氏は建築史が専門だが、ご自身の手で建築をいくつか作っている異色な先生である。仕上素材にこだわり、会場を入るといきなり手作りの土壁、荒く削り出された木、焼かれた杉などが目に飛び込んでくる。展示途中から靴を脱いで、80cm角くらいの躙り口(にじりぐち)をくぐって、籐ゴザの敷き詰められた広い別世界へ移行する。竹の骨組みに縄を編み込んだ家?(写真参照)の中では、路上観察のシンポジウムビデオが流され、定員オーバーの室内は酸素不足ながらも明るい失笑で満たされていた。

第10回ヴェネチア・ビエンナーレ建築展 日本館展示風景 撮影: 増田彰久
とにかく街の至る所にあるトマソンや楽しい光景を、歩きながら見つけるという誰でもできる簡単な学問なのである。自分たちの生活している街や風景を見つめ直してみようというメッセージもあるのだろう。一度みなさんもそんな気持ちで、街をゆっくり散歩してみてはいかがだろう。もっと自分の住んでいる街が好きになるかもよ?!

一昨年金沢旅行に行った際、市立図書館の前の駐車場で見つけた変な?階段。
でも駐車場利用者にはとても便利ははず!(笑) あとから取付けたのかしら?
道路にはみ出ずに頑張っている姿が微笑ましいでしょ!

「世界一楽しいスベリ台」 昔はいい時代だったよなぁ〜。 撮影:路上観察学会

「高過庵(たかすぎあん)」 諏訪にある藤森さん設計の木の上の茶室。 撮影: 藤森照信
いつか私もこんな建築を作ってみたいなぁ〜!
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