
日曜日は先週に引続きクアトロポルテでお出かけ。
行き先は成田空港のちょっと先の「佐原(さわら)」まで。
目的はふたつ。
ひとつは水郷都市・佐原に残された「伝統的建造物群保存地区」の探索。
もうひとつは天明(1782年)から続いている老舗蕎麦屋「小堀屋」で蕎麦を食べること。
さて東京・用賀から首都高速+東関東自動車道とスイスイとドライブで1時間半弱で佐原市内に辿り着いてしまいます。ちょっと車で市街を走って、目に飛び込んできたのは、目的地の「伝統的建造物群保存地区」にいる真っ黒な人だかり。あれっ?なんでこんなに人がいるんだろうと不思議だったのですが、市の駐車場に車をおいてさっそくお目当てのその場所にテクテクと‥‥‥。
なんとテレビのロケだったのです。カメラを構えるとスタッフが近寄ってきて「やめてください!」と言う。なんで景色を撮るのに文句いわれなくっちゃいけないんだ!。と思いつつも撮影現場を見ていたらなんと選挙宣伝カーの中から鉢巻きをした「仲間由紀恵」が大声を張り上げているではないですか!。まさにテレビで見る元気なキャラクターでした。いきなりロケ見学となってしまいました。(笑)

中央の宣伝カーに仲間由紀恵が乗ってました。手前はギャラリー

橋の上はロケ隊で占領。それにしても凄い数のスタッフのこと!
一応宣伝しておきますね、佐原ロケ!
木曜ドラマ(夜9:00~)「エラいところに嫁いでしまった!」
1/25(木)放映(放映は1/11からスタートしてます)
お時間ある方はご覧下さいマセ。私の撮った写真を参考にされるとそのシ-ンが判ると思いますよ。
長~い前置きはさておき本題へ。
この水郷都市・佐原の「伝統的建造物群保存地区」は1996年に国の文化庁から指定を受けて現在に至っています。もうひとつ忘れてはならないのは、この佐原の有名人「伊能忠敬」の育った処(養子後)でもあるのです。伊能忠敬と言えば誰もがご存知のあの「日本地図」を思い浮かべると思いますが、資料館にはその測量図、測量器具など興味深いものがいっぱい展示されていて、改めて功績を勉強して参りました。

舟出場。橋の左の建物は伊能忠敬の生家。佐原では富豪だったそうです
佐原は江戸時代より近くを流れる利根川の支流「小野川」沿いに栄えた街です。
江戸と北関東の水運が栄えたその時代、物流ル-トの中継地として穀倉地帯として佐原は発展しました。よってそこに人が集まり、現在に面影を残す水郷都市が形成されたのです。
街全体をゆっくり散策してみても1時間くらいで見ることのできるこじんまりとしたものです。保存された木造家屋や商店、土蔵や新たに街並に合わせて建てられたた建築が小野川に面し建ち並びますが、面白いのは現在も保存地区でありながら、一般の生活者もたくさんいるところです。新旧の生活形態を感じることができる街並になっているのです。子供をおぶってあやしながら商売するお母さん、商売のお話をしている若旦那さんたち、お通夜の電話をしているおじさんなど生活感があふれた趣き深い保存地区なのです。
街の中心となる小野川には「小江戸さわら舟めぐり」と称して、町並コース(乗船時間30分)1200円で小船旅も楽しめます。今はこたつまで船に完備されていました(笑)。川の両側には柵(木のフェイク)がありましたが、これはない方がスッキリしていていい感じがしましたねえ。というのも以前訪れた金沢の
武家屋敷保存地区の川には柵がなく、とても美観に気を遣っていたのを思い浮かべました。ここ佐原も今から経済発展していく印象はありませんが、水郷都市の文化を伝えつつ、隣の潮来(いたこ)などと観光地として連携発展していってもらいたい場でした。とにかく街の人たちは「佐原」を愛し、街おこしに力をそそいで頑張っているのが街歩いていると感じられます。帰りには「頑張って!佐原!」とエ-ルを送りたい熱い気持ちで、キンキンとした冬の佐原をあとにしました。

天上(天保3年建築)。江戸時代からの醤油屋で今は佃煮なども販売。
160年以上修復されていないので、店内は貴重な建築洋式を堪能できます

樋橋(通称・ジャ-ジャ-橋)。かつて立体交差になっていた灌漑用水樋の名残り。
水の落ちる音を聞いて「ジャ-ジャ-橋」と命名されたとのこと

三菱館(旧三菱銀行・大正3年)。イギリスから輸入されたレンガが積まれています。
今は地域交流と街おこし資料館としての拠点となってました。

街道沿いの古い店舗。どこもディスプレイが綺麗でした

正文堂(本屋)、小堀屋(蕎麦屋)、福新呉服店と並びます。
いづれも明治時代の建築(修復)ですが店内は江戸時代の形式をそのまま保存

小堀屋(蕎麦屋)。天明(1782年)より225年も続く老舗

名物「黒切蕎麦(昆布の粉と蕎麦粉を混合)」「ゆず切り蕎麦」。
どちらも香り高き上品なお蕎麦で、とても美味しかったです!

小堀屋店内は江戸時代の雰囲気そのまま。お店の方に撮影許可はいただいております。

小野川を振り返って‥‥。両側には柳細い枝が風に揺れてました。