
「水沢うどん」大もり・天麩羅三品
群馬の名湯・伊香保温泉(※)から車で5分、水沢街道を下ったところに軒を並べる
13軒のうどん屋さん。ちょっとめずらしい街並を構成しています。
日曜日はその中でも老舗・創業420年の「田丸屋」さんで「水沢うどん」をいただきました。
お昼時を少し過ぎて行ったこともあり、店の外までひとの列。思いきって予約紙に名前を記帳して待つことを決心、待合の椅子に座って静かに文庫本を読みながら名前の呼ばれるのを待ち続けました。30分後にやっと呼ばれて席に案内され、さっそくうどんを注文。待つこと15分、やっと「水沢うどん」に辿り着きました。
この「水沢うどん」は艶といいコシといい、うどん好きの私にとっては文句のつけようがない程美味しい。うどんの命は何と言ってもそののど越しでしょう。口の中に入れた瞬間の冷たさと固さ、そしてのどをすり抜けるそのなめらかさ、すべてを満たしてくれるのがこの「水沢うどん」です。
「水沢うどん」は製麺のプロセスに2日を要し、うどんを干し表面にひびを入れさせることで味と食感に特徴をもたせています。また相当冷たい豊富な湧き水も一役かっていることでしょう。うどんの好みはひとそれぞれで、固いのが好きな人もいれば、フニャフニャなのが好きな人もいます。また「水沢うどん」をいただく時に「ゴマだれ」と「醤油だれ」を選ぶことができます。少しお金を出せば、両方のタレを楽しむことができます。ふたりで行ってそれぞれのタレを注文して2倍味わうのもここでの極意かも‥‥。まったりとしていて奥深く、しかも適度にうどんに絡み合う「ゴマだれ」の方が好みでしたね。
いま映画でも話題の「UDON」は讃岐うどんですが、こちらはかなりお安く庶民の心を掴んでいます。「水沢うどん」は観光地ということもあってか、単品のざるうどんでも840円と少し高め。うどんごときに!と思われるか、されどうどん!と思われるか?。もう少しお安いともっと気軽に足を運べるんですがねえ‥‥。
水澤観世音の門前で巡礼さんにご奉仕として栄えて400年の歴史をもつ「水沢うどん」。
水沢街道の両側に建ち並ぶ13軒のうどん屋さんには、大勢の人たちが温泉街や県内・県外から訪れ、榛名山の中腹に活気と賑わいをもたらしています。
満腹で満足して、また水沢街道をゆっくりと車で下って行きました。

つやつやのうどん

待ち人であふれる「田丸屋」

両側にうどん屋さんの建ち並ぶ水沢街道。

伊香保温泉のある榛名山を駐車場から見上げる。
※伊香保温泉
明治時代にドイツの医師ベルツ博士が「温泉療法」を提唱した歴史ある県内でも有名な温泉地。
万葉集にもその名前が出ており、温泉の発見は1300年前と言われる。
明治以降は萩原朔太郎、竹久夢二、徳富盧花などの文人が多く訪れている。
徳富盧花「不如帰」はここ伊香保温泉が舞台となった小説でもある。
そばとはまた違った楽しみがありますよね。
いま、写真をみただけで、よだれがでそうです・・・(失礼しました)
私はゴマが大好きなので、ごまだれでいただきたいなぁ~!