
日曜日は妻の実家前橋にいっておりました。2階の縁にあったロッキングチェアに揺られながら本を読んでいたのですが、いつの間にかポカポカ陽気の中で眠りについてしまいました。とてもその「陽だまり空間」が心地良かったのでした。
かつて日本の家屋には「縁」という場がありました。
今でも田舎の家や農家では「縁」が残っておりますが、都会の狭い住宅環境の中ではその姿を見つけることが困難になっています。
家は自然という外界から生活を防御する形態をとってきました。外国の家はその典型ですよね。でも日本の家は自然との共生が考慮された形で家が成り立っていました。日本人の心に自然を愛していた痕跡が十分に感じられるところです。京都のお寺などに行けばその雰囲気を感じたことがみなさんあると思います。竜安寺の石庭、詩仙堂や三千院の庭園など、障子を全開することで「縁」を挟んで、庭の自然と生活する部屋が一体化します。「縁」はちょうど外部(自然)と内部(部屋)との中間領域を構成する大切な日本独自の空間です。
私が幼少の頃は日本ももう少し冬は寒く、夏はもう少し涼しかった記憶があります。今は地球も暖まり過ぎた上に、家の中の環境を操作するのでエアコンなど使用し、それがまた輪をかけて地球を暖めてしまっています。たとえ「縁」を作って窓を開放しても暑くていられないとか、昔のような良好な環境ができなくなってしまっているのが事実です。
かつての日本家屋のように「縁」が復活できるような地球環境に一日も早くもどってもらいたいものですが、一体いつの日になることなのでしょう?。現代の住宅においても新しい形の「縁」を再度考えてみようと心の片隅に思った休日でした。

場を代えて和室に腰をおろして「縁」に向かいながら本を読んでました
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ほんと日本のよさを再認識しなければならない時代になったような気がしています。