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イサム・ノグチの橋

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平和大橋。生き物のようなエネルギッシュなデザインが印象的

ふたつの大きな橋がある。1952年に完成した。
その名を「平和大橋」と「西平和大橋」という。
広島・平和記念資料館正面にある大通りの左右に位置し、静かにふたつの橋は「時」を刻み続けている。

橋をデザインしたのは彫刻家イサム・ノグチ。
前述の原爆死没者慰霊碑デザイン以前に、やはり建築家・丹下健三氏から橋のデザインを依頼され、実現した貴重な橋である。
橋にはアート・ネームが付けられている。東を流れる元安川にかかる橋が「Ikiru(To Live)」、西を流れる元太田川にかかる橋が「Shinu(To die)」。
対比されたそのアート・ネームは、「生きる─動─光─明─太陽─東」「死ぬ─静─影─暗─月─西」をイメージされるものだ。陰陽・万物流転などがイサム・ノグチの頭の中に渦まいていたのかも知れない。興味深いのはこの命名の前に存在したアート・ネームだ。平和大橋が「Tsukuru(To Build)」、西平和大橋が「Yuku(To Depart)」というが、当時の荒廃した広島の姿を目の当りにしてイメージの微妙な修正をおこなったのであろうか?一度イサム・ノグチの頭の中を覗いてみるのも面白そうだ。

さて実際は誰にも気付かれず、静かに佇んでいるといった風情の印象だが、私が腰を曲げたり、座ったりしながらカメラを構えていると、何を撮っているんだろうと車から顔を出す人、自転車に乗って通り過ぎてから振返る人などさまざまなアクションに出会った。イサム・ノグチの魂を感じつつ、いろんな角度から眺めているひとりの人間と化していた姿だったのかも知れない。

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太陽に向けた顔。平和の象徴・ハトの飛び立つ瞬間の撮影に成功!(笑)

ところでこのふたつの橋、架け替えの話が持ち上がっているらしい。昨今の耐震性能の問題、交通量の増大などへの対応が必要になったとのこと。また橋の欄干が低いため、自転車に乗って渡る人は川に落ちそうで恐いといった声もある。実際に私も立ってみる。普通だったら胸くらいまでの高さはあるところだけど、確かに腰骨くらいまでの高さしかない。バランスを崩せば、私も川にまっ逆さま!(笑)

しかし平和記念資料館と一体化したふたつの橋。架け替えになってもデザインを替えることなく、イサム・ノグチの精神を受け継いだ、新たな彫刻橋に生まれ変わってほしいと強く感じつつ、ふたつの橋をあとにする。

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西平和大橋。力強い欄干とその美しい陰翳

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欄干の高さを人を比較。かなり低いのがわかる

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手前の大きなオブジェの子供が欄干にいっぱい並ぶ

[ 2007/03/08 09:10 ] 建築 | TB(0) | CM(4)
たしかに歩いてても
車運転してても
怖いんです(汗
でも、そんな貴重な橋だったなんて
知りませんでした。
もっと、わが町に興味もたないといけないですね(泣
[ 2007/03/08 23:13 ] [ 編集 ]
そうですか、確かに欄干が低いのは気になります。今でこそ車の通りも多いし、自転車で通る人も多いようですね。昔とはちょっと事情が変わっちゃったんでしょう。
今までに事故なんかもなかったのかな?「平和」を象徴する橋だからあっちゃ困るんだけど。
でも架け替えの時は、しっかり現物を保存し、再度取付けてほしいものです。この橋の価値は世界的遺産だと僕は思ってます。またなにかこの橋の情報があったら教えて下さいね!
すぅさんも橋渡る時は、よそ見せず気を付けて!!(笑)
[ 2007/03/09 10:02 ] [ 編集 ]
架けかえの問題がありますよね
道路もこの橋の上は少し狭いので・・・
ニュースチェックしてお知らせしますね!
わたるときはまっすぐ見て、川はみないようにします(汗
[ 2007/03/09 23:41 ] [ 編集 ]
そうですか、現実なんだ!
確かに狭い感じは受けました。
とにかく僕としては、イサム・ノグチの彫刻橋のデザインがそのまま残ってくれさえすればいいのです。もちろん耐震面、安全面は対策された橋が大前提ですが。
広島も交通量はおおいです。
すぅさんも気をつけてアルファを走らせてあげて下さい!
安全第一!!!
[ 2007/03/10 09:44 ] [ 編集 ]
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