
うちの愛犬の名前にもなっています「シャマルとカリフ」という風は、この当たり(赤矢印)を吹き進んでいます。
地球の上ではいろんな風が吹いています。
熱い風、冷たい風、乾燥した風、湿った風、強い風、弱い風、澄んだ風、、、、、、
その風に逆らうことなく人間は共生しながら、地球の上で生き抜いているのです。
風って何か淀んだ場の雰囲気を吹き消してくれる不思議な力があります。だからいつも新しい息吹を感じとることができるのです。たまには悪戯で悪い風も吹くことがありますが、地球規模で考えればほんの些細なこと!。
「無常」という言葉が好きです。風も無常です。
方丈記に記された「ゆく河の流れは絶えずして、、、」、平家物語に文頭にある「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、、、」、人心の根底には、常に変化していたいという欲望と、自然の成り行きへの畏敬の念があるのかも知れません。
建築に携わる私もその変化にはいつも期待しています。「家」はいつも留まることなく変化し続けるからです。家に住むひとはそこで生まれ、育ち、そこで死んでいきます。柱にしろ、壁にしろ、床にしろ、そこで生きた証としての痕跡が刻み付けられ、私は特にその家での生活行為の過程の変化にはとても興味あるところです。自分色に育て染められ、輝き始めた家こそが、そこで生活を営むひとに幸福感を味あわせてくれることでしょう。
家の中を駆け抜ける風。
楽しいことも、辛いこともみんな風が一新してくれますが、いつも新鮮な生活をまた最初っから構築できるチャンスを分け与えてくれている感じがしてなりません。
ひとの住む世はいつも無常なのですから、、、、、、、
「シャマルとカリフ」はこんな意味をこめて名付けてみました、、、、、、、

ライアル・ワトソンの名著ですが、風についてのすべてを知ることができる「風」のバイブルです。とても内容が面白く、もう一回再読しようと思っています。科学、哲学、宗教、音楽、美術、文学などいろんな側面からのアプローチが「風」というキワードでしっかりと展開しています。風は見えないけど感じます。そんな不可視なものなのに、人間や地球に与えるその存在感の大きさを教えてくれる1冊です。
私の場合仕事上、『風』というと、
風流れ→流体解析→苦手→避けたい
という式が成り立ってしまうのですが、
(大学も出ていないのに、何でそんな仕事を!とよく言われます。)
すごく興味が沸いてきました。
この本、読んでみようと思います。
(私にも理解できるかしら?????)