ホーム > スポンサー広告 > 利休にたずねよホーム > > 利休にたずねよ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)

利休にたずねよ


ひさしぶりに素晴らしい小説に出逢った。
第140回直木賞受賞作品『利休にたずねよ』(山本兼一著)である。

DSCF9897.jpg

多くの小説は時間軸に則してその話が展開していく。
この『利休にたずねよ』は時間のベクトルが逆方向に向かうところに、小説の特異な奥深さを魅せるのである。何章にもわたる「茶」を通じての利休とその回りの歴史的人物とのものがたり。序章から利休切腹の当日という設定で物語は始まる。秀吉に愛され、秀吉と共に神格化された利休も、最期自らのいのちを秀吉の命によって絶たれるという運命を辿る。

さて小説は時間を遡って展開していく。ここで著者の巧みな構成と見事なまでの世界に、我が身を投じてしまうことになる。はて?、この感覚は一体なんであろう?。未体験の世界に墜ちいってしまった。その瞬間『宇宙』という言葉が僕の頭の中を過った。著者は利休の生き様をどうやって描写することかに相当な熟考を重ねたに違いない。その手法として「時間の逆行」が大きな役割を果しているのだ。

『宇宙』は「ビッグ・バン」から始まったとされる。時間の経緯とともに今も宇宙は膨張し続けている。不思議なことに、時を逆行してその宇宙の遥か彼方の果てを観ることで『宇宙の始まり(=宇宙の本質)』を知ることになる。
『利休にたずねよ』も序章の利休切腹当日から始まるが、利休の生涯、そして茶を通じての利休の美学、そして審美観はどんどん時間を遡らせることによってのみその『利休世界の本質』に辿り着くのかもしれない。豊かな多角的視点からの利休へのアプローチもさることながら、この小説に描かれた利休の生き様にはあらためて興味を彷佛させられる。
きっと僕自身が利休の有する独自の美学『利休の宇宙』に嫉妬しているからかも知れない、、、


「わしが額(ぬか)ずくのは、ただ美しいものだけだ」     千利休

[ 2009/04/08 21:51 ] | TB(0) | CM(4)
小説は読み手の感性をフル回転させてくれるものだと思います♪
頭のなかで宇宙が広がる書物、最近読んでないなあ!
千利休の色々は、あくまでも歴史上の話しか知らないため
私も折をみて利休にたずねよを読んでみたいです。
額ずくのは、ただ美しいものだけだ
という言葉。
利休にとっての美学とはどういうものだったのかをその書で垣間みるにしても、彼の世界観を共有しないと難しいのかなあ、なんて考えてしまいましたが
少しでも自分の世界観、宇宙観?!が広がると嬉しいです!
[ 2009/04/08 23:30 ] [ 編集 ]
こんばんは。
ほんとに蒼の空さんのおっしゃるように、本はイメージの世界に導いてくれるものです。自分の頭の中でいろんな想像と光景を膨らませて本の世界に飛び込んでいくと、抜け出せなくなるものですよね。久しぶりにそんな本に出逢いました。もちろん人それぞれ本にも嗜好がありますので、感じ方は違うと思いますがそれでイイのだと思います。とにかく自分の頭の中は自由なんだから、、、、。
利休の姿はいろんな本で紹介されていますが、やはり神秘のベールに包まれてもいます。2帖台目の茶室はクリスチャンの密室だったとか、いろんな研究もなされていて、とにかく歴史上の面白い人物のひとりであることにまちがいはありません。
建築を生業としてますと、小説の構成にも非常に興味が有り、その作者の意図を読み込もうとする習性が僕にはあります。内容もさることながら、卓越した構成には感銘するものです。
蒼の空さんもイメージの世界をしっかり持たれている方、ぜひ一度頭の中でいろいろと膨らませてみてくださいね。
[ 2009/04/09 21:11 ] [ 編集 ]
こんばんは。
先日教えていただいてからすぐに注文しました!^^
昔、茶道を習っていたものの、どうして利休が切腹せなばならなかったのか、、知ろうともしなかった自分、歴史にまったく疎い自分に気づきました(遅!)
さて、読み始めたら美しい言葉と共に脳裏には流れるように情景が浮かびました!もう夢中になって読みました。こんなに興味深いお話はひさしぶりで見た事もない熟語が次々に出てくる中、調べたいと気になりながらも先に先に読み進みたい欲求には勝てず読みきりました!
またこれから二回目を読もうと思っています。難しい熟語の意味を書き出しては調べながら(笑)

とくに利休のお点前の、その流れるような美しい姿が目に浮かぶ様でした。
袱紗で茶杓を清め抹茶をすくい、漆黒の楽茶碗にハッとするお抹茶の緑、、
釜の湯音が聞こえ蓋を取ると湯気の立つ情景、、利休の点てたお茶はどんな味わいなんでしょう。
うっとりしながら夢中で読みました。

登場人物の奥深い心情が絡み合いながら、それぞれに美しいものに惹かれる止められない想い、尊敬、羨望、嫉妬、恨み、、美しいながらも人間くささも感じました。
過去に遡りながら「なぜ?なぜ?どうして?」と自分の興味も膨らんでいく。作者さんの見事な腕前に感服しながら。^^

緑釉の壷の色ってどんな緑なんでしょうね。。織部のあの深い緑のイメージしか浮かんできません。。とても美しい小壷だったんでしょうね。^^
これから木槿の花を見かけたら少し哀愁を感じてしまいそうです。。

素敵な本をご紹介いただいてありがとうございました♪
[ 2009/04/13 20:31 ] [ 編集 ]
おはようございます。レス遅れてスミマセン。
僕のPCが壊れてしまい大慌て状態です!(涙)
いや~、じつはカプさんにこの本を薦めてはみたものの、人それぞれ感じ方も違うので面白くなかったらどうしようとちょっと気になっておりました。でもその心配も無用のようだったようで、、、(笑)
ほんとにこの山本兼一氏の小説の構成と文の美しさには感動しました。表現の豊かさがより一層、読み手を利休の世界に導き入れてくれますよね。おっしゃるように自分がその場に居合わせた錯覚にも陥るって感じです。利休にはいろんな論説がありますが、茶道におけるその姿には、僕たちもいっぱい学ぶものがあります。日本人の忘れてはいけない感性はしっかりと受け継いでいきたいものですよね
カプさんもいろんなものつくりをされているので、共感できるところ多かった思います。またお互いに日本人の持つ繊細な心を大切にしながら生活していきたいものですね。
ちなみに僕は引き続き山本氏の「火天の城」を読み始めています。これも「松本清張賞」を受賞作品なので期待してるんですけど、、、、
[ 2009/04/17 10:19 ] [ 編集 ]
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。