
ルーフテラスへ続くらせん階段。
正面がガラスの黒いシャフトはエレベーター。動くシルエットが道路から見えます。
手前の緑の木はモミジ。秋には真っ赤に紅葉します。
建築に携わっていますと日本では「地鎮祭」に始まり「上棟式」「竣工式」と神事に関わることが多くなります。
実はこの神事、私は好きです。
別にいつも神様の存在を信じている訳でもなく、神道信奉者でもないのですが、「感謝」をいつも意識させてくれるからだと思います。地鎮祭は「この土地に建物を建てさせていただきます」と神にご報告すると同時に、建築のお許しを乞い、その工事の安全を祈願するものとなります。
神社に足を運んで神様にお願いする時、たとえその一瞬であっても清らかな気持ちになることを、みなさん実感されていることでしょう。

梅雨の真っ最中、久しぶりの青空のもとで光を浴びる建築。

夜景も意識して、らせん階段をライトアップ。街の灯火となれば‥‥。
今回、無事完成しました
「名古屋の家」は住宅ではめずらしく、ご親戚、私達含めての建築関係者、お友達のたくさんの方々の参加で「竣工式」が執り行われました。この家も工事中に事故もなく、いよいよオーナーの手に渡り、新たな生活が営まれることになります。工事が安全だったことを感謝し、これからの家の発展を願いつつ、竣工式を無事終えて、私もやっとほっとした気持ちになれました。
同時に、設計を依頼していただき一緒に打ち合わせしてきたオーナー、難しい工事をがんばって完成させてくれた工務店、そしてオ-ナ-ご家族を取り巻いてくれるお友達、みなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。
気持ち良く仕事を終えることができるこの満足感、達成感。
これからももっともっと感じたいし、みんなに喜んでいただける建築を作っていきたいと思った連休でした。

みんな1階リビングに集まって竣工式。神主さんが祝詞奏上(のりとそうじょう)

3階リビングでの四方祓い。屋上から部屋という部屋全てをお祓いしました。
浄められたという気持ちになるものです。

2階から笑顔のみんなに声をかけて。

また新しい家に戻ってから、3階でみんなくつろぎました。
「家」が完成してオーナーに引渡すのは、子供が一人立ちするようなものだと思います。ちょっと心配しながらも、オ-ナ-がきっと大切に優しく「家」を自分なりに育て上げていってくれるものと信じているんです。
そんな「家」の成長を遠くからですけど、見続けていきたいと心から思ってます。
みんなが集まる家を作りたいと始まったこの家の計画、まず初日で実現することができたようです。
住宅を楽しみ、住宅を活かし、住宅に住まうということを
真剣に考えてのカタチだと見る度思い、
勉強させてもらってます。
本当にいつも驚かされてます。
いつか本当に時間があれば色々お話を伺いたいです!!!