
英語論文読む準備完了。
今日1通のメールが届いた。
ノルウェーから建築の勉強のため、留学で来ている大学院生のO君からだった。
現在は東京大学大学院で建築学を専攻して、修士論文がまとまったとの報告メールであった。
彼の作成した英語の修士論文もメールに添付されていて、辞書を片手に今から読もうと思っている次第だ。
いつ読み終わるかは誰もわからない。
さてなぜO君から修士論文が届いたかというと、私の自邸が彼の研究テーマの資料のひとつになっているからだ。A4で80ページを超える論文に目を通してみると、確かに自邸の写真や研究文がしっかり記されている。
今年の1月に突然メールで、用賀の家(自邸)を見学させてほしい旨のメールを受け取り、すぐに会うこととなった。ノルウェー人と会うのは初めてだし、英語もしゃべれる訳でもなし、ノルウェ-語など知るはずもない。
会ってみると長身でカッコよく、物腰柔らかい流暢な日本語をマスターしているではないか。多少難しい日本語のヒアリングは出来ないところがあるけど会話は全然問題ない。。自邸を案内していると、どんどん自分の感じた空間感覚を話してくれる。しかもどうしてこうなったのか、どうしてこうしなかったのかとキツイ質問も飛び交うのだ。なかなか面白い留学生だと感じ、後日都内に完成した住宅のオープンハウスにもご招待して来ていただいた。やっぱり空間に対する考えがとてもしっかりしているのをその時も感じた。
そうこうしていたら、O君から結婚の報告メール。相手は日本人、しかも私と同じ出身地。ますます嬉しくなってお祝のメールを送った。とこれを書いていたらプレゼントを送ってないことに気付いたのですぐに準備しなくては!。
ノルウェーでは住宅一区画の最低面積が確か500~600m2と言っていたと記憶している。お隣との距離、自分の庭での充実したくつろぎを可能としてくれるものだ。日本の住宅環境はO君からすれば信じられないものなのだ。特に私の自邸の敷地にいたってはたったの60m2(ノルウェーの1/10だ!)。
そこで彼が研究に選んだテーマが「日本、東京における内部空間のダイナミックス」であった。ノルウェ-人は好きなだけ自分を取り巻く住環境に自然が身近にある。さて日本、特に東京に来て不思議に思ったのが、どうやって都会に住む人はノルウェーのような自然を、ちっちゃな住環境の中の取り込んで豊かな生活をしているのだろうかという比較住居論を研究しようとしたわけである。
実際O君は都内のいろいろな建築家の手掛けた住宅のサーベイをして、自分で空間を感じ、自分独自の空間評価マトリクスを作成している。まだよく論文を読んでないけど、私の家がランキングトップにある。なんか嬉しい!。ということでこれから英語の論文にチャレンジしようと思ったのだ。
それからメールの最後に、今年の11月にノルウェーの大学院を卒業したら、来年の夏くらいまで私の事務所で働きたいと書いてあるではないか!
ありがたいお話だし、涙出るくらいうれしい!
秋からは、ノルウェーの森から建築の友がひとりふえるかもしれない。
興味を持ってノルウェーから来て色々あったでしょうに、日本女性と結婚するとは、かなり日本のことを理解して好きになってくれたのでしょうね。
それに、architect さんのお仕事と、ご自宅、そしてご自身が、大きく影響を与えているのでしょうね。
いっしょにお仕事をされて、日本のことをもっと好きになってくれたら嬉しいですね。^^